IC

【AI LIMIT 無限機兵】ソウルライクへの愛情と、高い解像度を備えた傑作【評価 レビュー】

当ページのリンクには広告が含まれます。
フォワード
こんにちは!フォワード(@Game__Forward)です!『AI LIMIT 無限機兵』(エーアイリミットむげんきへい)をプレイしました。めちゃくちゃ楽しかったし、久々にTheソウルライクってゲームで熱中しました!
・開発元は中国の会社でしょ?中華ゲーはなぁ・・・
・ソウルライクは食傷気味だ・・。どのゲームも結局フロムと比肩するものはないでしょ

ソウルライクとは言えど、凡庸なソウルライクがあるのも事実。

外れを引きたくないのは誰しも同じでしょう。

2025年3月27日にPC(Steam)およびPS5向けに世界同時発売された『AI LIMIT 無限機兵』は、発売前から大きな話題を生むことはなかったものの、Steamレビューでは7,000件以上のレビューで「非常に好評」を獲得しており、また、週刊ファミ通のクロスレビューでゴールド殿堂入りを果たすなど評価は高いと言えます​。

Steamレビュー

本レビューでは、『AI LIMIT 無限機兵』(以下AIリミット)が挑戦心を満たすシンクロ率ゲージを用いた戦闘設計と、退廃的な世界でありながら美しさも感じる世界観、自由度の高いキャラクタービルドと、魅力3選を中心に、その魅力を余すところなくお伝えします。

100時間以上のプレイレビューとなります。ぜひ参考にしてみてください。

まず結論:良ゲーと神ゲーの間ぐらいの感じ
🔗メタスコア「67
メタクリユーザースコアは「8.0」
※メタスコアとは世界中のメディアからレビューを取得、その評価を数値化し点数付けするサービス。
メタスコアは100点制、ユーザースコアは10点制。
 
Usagi
メタスコア低くね?
 
フォワード
ただし、ユーザースコアは高い。美少女が主人公、登場するNPCも美少女揃い。
つまり、レビューしたポ◯リコレメディアによるところが大きいんじゃない?
実際にポ◯リコレ筆頭格の「IGN」は50点なんて付けているし
ゲームフォワード的評価
おすすめ度 4.6 / 5.0
ストーリー
グラフィック
レベルデザイン
サウンド・BGM
アートワーク
ボリューム30時間~40時間

<クリックして開く>

ストーリー
全ての行動指針が語られることはなく、荒廃した世界の背景はNPCとの会話や、アイテムのテキストで紐解いていく感じが古き良きダークソウル感を想起させる
グラフィック
フォトリアルではなく、アニメ調のグラフィックではあるが、見事に退廃した世界を表現している。キャラクターが入手できる装備品のデザインも総じて良い
レベルデザイン
ダークソウルを研究し尽くしており、マップギミックやショートカットの開通などは本家に勝るとも劣らない
サウンド・BGM
取り立てて悪いBGMはなく、SEも高い水準にあると思う
アートワーク
武器を振った時のトレイルエフェクト、パリイ成功時のエフェクト、敵から吹き出す血しぶき、流体の表現も含め悪いところは見当たらない
ゲーム内のスクリーションショットを使用します
©CE-ASIA co.,Ltd.
©SenseGames co.,Ltd.
 
Sponsored link

ゲームの基礎情報

開発SenseGames
販売CE-ASIA
発売日2025年3月27日
ジャンルSFソウルライクARPG
プラットフォームPS5 Steam 
体験版なし ※2024年にプリアルファ体験版が短期間配信されていた
オンライン マルチプレイなし シングルプレイ

AIリミットは、荒廃したポストアポカリプスの世界を舞台にしたSFソウルライクARPGです。

再生能力を持つ機兵アリサを操作し、緊張感あふれる戦闘と緻密に描かれたダンジョン探索が魅力です。

謎の物質「ゾル」に蝕まれた都市遺跡や、空中に浮かぶ廃墟都市など、独自の世界観が没入感を高めます。また、敵の攻撃を回避しつつ反撃するソウルライク特有の戦闘は、緊迫感と達成感を同時に味わわせてくれます。

こうした要素により、本作は深い没入感と緊張感のあるアクション体験を提供する作品に仕上がっています。

良かったポイント

Sponsored link

”スタミナ”が存在せず、シンクロ率ゲージを用いた戦闘

スタミナがないため、基本は攻め重視スタイルの戦闘デザイン。だが、敵からの攻撃を喰らわないことも重要となる

本作最大の魅力は、従来のスタミナ管理を廃し、シンクロ率という独自パラメータを軸とした戦闘システムを採用している点です。

シンクロ率は敵を攻撃・撃破することで上昇し、ダメージを受けることで低下する仕様となっており、攻撃と防御が一体化したダイナミックなアクションを実現しています。

画面中央下部に常時表示されるゲージは、0~49.9%、50~79.9%、80%以上の三段階で与ダメージや被ダメージに影響し、プレイヤーは常にゲージの増減を意識しながら立ち回る必要があります。

さらに、“刻印”と呼ばれる装備システムによって各段階の幅を調整したり、新たな段階を追加したりできるため、戦闘ビルドの幅も非常に広いのが特徴です。

このように、本作の戦闘システムは、攻撃的な立ち回りとリソース管理能力が勝敗を左右する緊張感あふれる体験を提供してくれます。

 
フォワード
武器毎に使える戦技が異なるのも超嬉しい点だった。これにより基本的に弱武器が存在せず、自分の相棒を思う存分吟味できる
「精鉄大剣」の確定ダウンが取れる戦技を好んで使用。加えてパリイを軸にした戦術を採用することが多かった
Sponsored link

美しさと荒廃が同居する世界観

様々なロケーションが待ち受ける

本作は終末SFの廃墟都市を精緻に再現しており、崩れかけた高層ビルや錆びついた鉄骨、苔むした旧文明の遺物が画面狭しと並ぶ中、湖上に浮かぶ空中都市や地下下水道、スラム街など多彩なロケーションが探索を飽きさせません。

アニメ調のグラフィックは、微細な傷や塗装の剥がれを滑らかに描写し、それらが光源に応じ鮮やかに変化します。

これが本当に凄い。フォトリアルゲームでは、ライティングで色味が変化するのは当たり前ですが、アニメ調でもそれが可能だとは。ソニーの技術的支援(本作はソニーのチャイナヒーロープロジェクト作品)のたまものかな、なんて思います。

さらに、本作では少女シェリーや植物学者デルファといったNPCとの会話を通じ、名前や過去の断片的な出来ごとが語られることで、世界観の輪郭が徐々に浮かび上がります。

NPCとの交流もこのゲームの持つ魅力の1つ

これらのNPCは物語の進行で、別のエリアに移動することもあり、その語り口や行動指針は本家『ダークソウル』シリーズを思わせるミステリアスさがあり、探索と発見の喜びを一層高めています

 
フォワード
SF世界ではあるけれど、雰囲気がもう本家『ダークソウル』そのものなのよね
没入感半端ないです
Sponsored link

自由度の高いキャラクタービルド

装備の見た目も豊富にある。また、性能差もあるため、よい意味でビルドに迷いまくる

本作のキャラクタービルドは、レベルアップと装備強化、そして「刻印」の三本柱で成り立っており、まず敵を倒して得たクリスタルを休息ポイント「晶枝」で自由に振り分けられます。

本家ソウルシリーズに近い手触りながら、中盤にリセットアイテムを取得できるため、ほぼ無制限に再振り分けが可能です。いつでも異なるビルドを試せる柔軟性があります。

装備面では、素材とクリスタルを消費して武器を強化できるほか、メイン武器・サブ武器の切り替えや魔法に似た遠隔攻撃を活用したトリッキーな戦術まで、多彩なプレイスタイルが楽しめる設計です。

武器ごとに戦技が異なり、また性能やリーチ、モーションが異なるものも存在する。そしてそれらがバランスよくまとまっているのが本当に見事

加えて、「刻印」システムでは主印にシンクロ率やスキル威力を上昇させる効果を、従印に耐久力強化や状態異常耐性などの補助効果を付与でき、攻撃特化のアグレッシブビルドから、耐久重視のタンクビルド、好みの戦術を練り上げられます。

刻印でプレイスタイルがガラっと変わるので、色々なテイストが楽しめる

このように、レベル振り分け、武器強化、刻印の組み合わせによる高い自由度が、本作のリプレイ性と戦術的深みを支えています。

 
フォワード
ビルド幅は無限にある、とまではいかないがかなり豊富にあると思う
Sponsored link

微妙ポイント

一部難しすぎる場面が

中盤以降、道中の難易度とボス戦の難易度が格段に上がります。

道中では、休憩ポイントと休憩ポイントの間が長すぎると感じる場面が多々ありました。

ボス戦では、協力NPCが登場するボスが極点に少ないため、プレイヤースキルのみで切り抜ける必要があります。「遺灰」で協力NPCを呼べるエルデンリングより、はるかに難しいと感じました。

本作が初ソウルライクという場合は、折れない心を持って望む覚悟が必要だと思います。

Sponsored link

【AI LIMIT 無限機兵】:まとめ

 
フォワード
ソウルライクにおいて『こういうのでいいんだよ』の筆頭作品
 
Usagi
本家ダークソウルを研究し尽くしたって感じがあるよな
評価:アクション好きならマストバイ。きっと楽しめる

『AI LIMIT 無限機兵』は、ポストアポカリプスの世界観と高い戦術性を両立した秀逸なARPGです。

独自のシンクロ率ゲージを用いた緊張感の高い戦闘システム、そして緻密な世界観設定や、豊富な選択肢のあるキャラクタービルドはきっと夢中になると思います。

難易度の急上昇が過ぎるといった課題はあるものの、それを乗り越えた先に得られる充実感は格別です。

挑戦的なアクションと深い世界観を求めるゲーマーにとって、『AI LIMIT 無限機兵』はプレイしてみるのをオススメします。

フォワード
大満足な一本でした!それではまた次のレビューで!