
・ソウルライクは食傷気味だ・・。どのゲームも結局フロムと比肩するものはないでしょ
ソウルライクとは言えど、凡庸なソウルライクがあるのも事実。
外れを引きたくないのは誰しも同じでしょう。
2025年3月27日にPC(Steam)およびPS5向けに世界同時発売された『AI LIMIT 無限機兵』は、発売前から大きな話題を生むことはなかったものの、Steamレビューでは7,000件以上のレビューで「非常に好評」を獲得しており、また、週刊ファミ通のクロスレビューでゴールド殿堂入りを果たすなど評価は高いと言えます。

本レビューでは、『AI LIMIT 無限機兵』(以下AIリミット)が挑戦心を満たすシンクロ率ゲージを用いた戦闘設計と、退廃的な世界でありながら美しさも感じる世界観、自由度の高いキャラクタービルドと、魅力3選を中心に、その魅力を余すところなくお伝えします。
100時間以上のプレイレビューとなります。ぜひ参考にしてみてください。
つまり、レビューしたポ◯リコレメディアによるところが大きいんじゃない?
実際にポ◯リコレ筆頭格の「IGN」は50点なんて付けているし
| ゲームフォワード的評価 | |
| おすすめ度: 4.6 / 5.0 | |
| ストーリー | |
| グラフィック | |
| レベルデザイン | |
| サウンド・BGM | |
| アートワーク | |
| ボリューム | 30時間~40時間 |
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©CE-ASIA co.,Ltd.
©SenseGames co.,Ltd.
ゲームの基礎情報
| 開発 | SenseGames |
| 販売 | CE-ASIA |
| 発売日 | 2025年3月27日 |
| ジャンル | SFソウルライクARPG |
| プラットフォーム | PS5 Steam |
| 体験版 | なし ※2024年にプリアルファ体験版が短期間配信されていた |
| オンライン マルチプレイ | なし シングルプレイ |
AIリミットは、荒廃したポストアポカリプスの世界を舞台にしたSFソウルライクARPGです。
再生能力を持つ機兵アリサを操作し、緊張感あふれる戦闘と緻密に描かれたダンジョン探索が魅力です。
謎の物質「ゾル」に蝕まれた都市遺跡や、空中に浮かぶ廃墟都市など、独自の世界観が没入感を高めます。また、敵の攻撃を回避しつつ反撃するソウルライク特有の戦闘は、緊迫感と達成感を同時に味わわせてくれます。
こうした要素により、本作は深い没入感と緊張感のあるアクション体験を提供する作品に仕上がっています。
良かったポイント
”スタミナ”が存在せず、シンクロ率ゲージを用いた戦闘
本作最大の魅力は、従来のスタミナ管理を廃し、シンクロ率という独自パラメータを軸とした戦闘システムを採用している点です。
シンクロ率は敵を攻撃・撃破することで上昇し、ダメージを受けることで低下する仕様となっており、攻撃と防御が一体化したダイナミックなアクションを実現しています。
画面中央下部に常時表示されるゲージは、0~49.9%、50~79.9%、80%以上の三段階で与ダメージや被ダメージに影響し、プレイヤーは常にゲージの増減を意識しながら立ち回る必要があります。
さらに、“刻印”と呼ばれる装備システムによって各段階の幅を調整したり、新たな段階を追加したりできるため、戦闘ビルドの幅も非常に広いのが特徴です。
このように、本作の戦闘システムは、攻撃的な立ち回りとリソース管理能力が勝敗を左右する緊張感あふれる体験を提供してくれます。
美しさと荒廃が同居する世界観

本作は終末SFの廃墟都市を精緻に再現しており、崩れかけた高層ビルや錆びついた鉄骨、苔むした旧文明の遺物が画面狭しと並ぶ中、湖上に浮かぶ空中都市や地下下水道、スラム街など多彩なロケーションが探索を飽きさせません。
アニメ調のグラフィックは、微細な傷や塗装の剥がれを滑らかに描写し、それらが光源に応じ鮮やかに変化します。
これが本当に凄い。フォトリアルゲームでは、ライティングで色味が変化するのは当たり前ですが、アニメ調でもそれが可能だとは。ソニーの技術的支援(本作はソニーのチャイナヒーロープロジェクト作品)のたまものかな、なんて思います。
さらに、本作では少女シェリーや植物学者デルファといったNPCとの会話を通じ、名前や過去の断片的な出来ごとが語られることで、世界観の輪郭が徐々に浮かび上がります。

これらのNPCは物語の進行で、別のエリアに移動することもあり、その語り口や行動指針は本家『ダークソウル』シリーズを思わせるミステリアスさがあり、探索と発見の喜びを一層高めています
没入感半端ないです
自由度の高いキャラクタービルド

本作のキャラクタービルドは、レベルアップと装備強化、そして「刻印」の三本柱で成り立っており、まず敵を倒して得たクリスタルを休息ポイント「晶枝」で自由に振り分けられます。
本家ソウルシリーズに近い手触りながら、中盤にリセットアイテムを取得できるため、ほぼ無制限に再振り分けが可能です。いつでも異なるビルドを試せる柔軟性があります。
装備面では、素材とクリスタルを消費して武器を強化できるほか、メイン武器・サブ武器の切り替えや魔法に似た遠隔攻撃を活用したトリッキーな戦術まで、多彩なプレイスタイルが楽しめる設計です。

加えて、「刻印」システムでは主印にシンクロ率やスキル威力を上昇させる効果を、従印に耐久力強化や状態異常耐性などの補助効果を付与でき、攻撃特化のアグレッシブビルドから、耐久重視のタンクビルド、好みの戦術を練り上げられます。

このように、レベル振り分け、武器強化、刻印の組み合わせによる高い自由度が、本作のリプレイ性と戦術的深みを支えています。
微妙ポイント
一部難しすぎる場面が
中盤以降、道中の難易度とボス戦の難易度が格段に上がります。
道中では、休憩ポイントと休憩ポイントの間が長すぎると感じる場面が多々ありました。
ボス戦では、協力NPCが登場するボスが極点に少ないため、プレイヤースキルのみで切り抜ける必要があります。「遺灰」で協力NPCを呼べるエルデンリングより、はるかに難しいと感じました。
本作が初ソウルライクという場合は、折れない心を持って望む覚悟が必要だと思います。
【AI LIMIT 無限機兵】:まとめ
『AI LIMIT 無限機兵』は、ポストアポカリプスの世界観と高い戦術性を両立した秀逸なARPGです。
独自のシンクロ率ゲージを用いた緊張感の高い戦闘システム、そして緻密な世界観設定や、豊富な選択肢のあるキャラクタービルドはきっと夢中になると思います。
難易度の急上昇が過ぎるといった課題はあるものの、それを乗り越えた先に得られる充実感は格別です。
挑戦的なアクションと深い世界観を求めるゲーマーにとって、『AI LIMIT 無限機兵』はプレイしてみるのをオススメします。
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