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【ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者】魅力3選:世界観、アクション、育成要素 しかしDEI要素が‥【評価 レビュー】

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フォワード
海外で抜群の知名度を誇るドラゴンエイジシリーズ。その最新作「ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者」をプレイしました

『Mass Effect』(マスエフェクト)シリーズや『Anthem』(アンセム)などで名高い、EA傘下の開発スタジオBioWare。

海外ではRPGゲームの巨匠として広く知られ、今回レビューする『Dragon Age』(ドラゴンエイジ)シリーズも熱狂的なファンがいます。

しかし、シリーズ最新作の本作は発売前から強烈な「DEI」の匂いを隠しきれず、やや不穏な空気が漂います。

とは言え、ゲームとしてはどうだったのか?遊びという部分は評価できるのか?という点が一番気になるところだと思います。

60時間プレイしたシリーズ経験者が忖度なくレビューします。ぜひ参考にしてみてください。

まず結論:DEIを押し出したシーンがある。それを許容できるなら良作
ちなみにフォワードのドラゴンエイジ歴

・1作目 ドラゴンエイジ オリジンズ プレイ済み
・2作目 ドラゴンエイジ Ⅱ プレイ済み
・3作目 ドラゴンエイジ インクイジション 未プレイ

 
🔗メタスコア「82
メタクリユーザースコアは「3.9」
※メタスコアとは世界中のメディアからレビューを取得、その評価を数値化し点数付けするサービス。
メタスコアは100点制、ユーザースコアは10点制。
 
Usagi
なんか見たことないパターンだな。メタスコアは良ゲーなのに、ユーザースコアは激低い
 
フォワード
いびつな感じになっているね。メディアはDEI要素を含めて評価しているけど、ユーザーからは拒否反応という構図かな
ゲームフォワード的評価
おすすめ度 3.8 / 5.0
ストーリー
グラフィック
レベルデザイン
サウンド・BGM
アートワーク
ボリューム50時間前後

<クリックして開く>

ストーリー
巨悪に立ち向かうという明確なストーリーに感情移入できる。また、人種的イデオロギー対立などが緻密に描かれ、それを解決するための倫理的な問題を突きつけてくるなど、社会派な一面は唯一無二。
グラフィック
フォトリアル80%カートゥーン20%といった独特の表現。キャラクターのフェイシャルアニメーションは高いクオリティを発揮し、没入感を高める。
レベルデザイン
ダンジョン内の仕掛けやギミックはやや単調な印象は受けたが、プレイヤーへの導線などはしっかり丁寧に作られている印象。細かくファストトラベルが行える点も好印象
サウンド・BGM
特に印象に残るBGMはなく、戦闘中のSEも平凡と感じた
アートワーク
水の流体表現は特にキレイだなと感じた。水の中に潜れないのが残念。他パーティクルなどもAAAタイトルに恥じない出来栄えだと思う
ゲーム内のスクリーションショットを使用します
©Electronic Arts Inc.
 

ゲームの基礎情報

開発BioWare
販売エレクトロニック・アーツ
発売日2024年11月1日
ジャンルRPG
プラットフォームPS5 Steam XboxSeries 
体験版EA Playのサブスクリプションで5時間のトライアルが可能
オンライン マルチプレイなし シングルプレイ
オンライン クロスプレイなし

『ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者』は、精霊や悪魔が存在する精神世界「フェイド」と現実世界「セダス」を隔てる障壁“ヴェイル”を巡る壮大な物語を描いたRPGです。

プレイヤーは新たなヒーロー「ルーク」として、個性的な仲間たちと共に世界を冒険し、邪悪な神々の野望を阻止する使命を担います。

プレイヤーの選択が物語に影響を与える深みのあるゲームプレイが魅力です。

シリーズ未経験でも楽しめるように、用語集などがゲーム内で充実していますので心配は不要です。

良かったポイント

ストーリーと世界観

必要な用語はコーデックスで確認できる。その緻密な設定量は凄まじく、「The Elder Scrolls」(通称TES、スカイリムなどが有名)等に勝るとも劣らない

『ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者』は、予期せぬ形で復活を果たした邪神に戦いを挑む壮大な物語を主人公ルークとして体験できます。

作中ではその邪神がどれだけやばい奴か、どれだけ無謀な戦いに挑もうとしているかを描き、プレイヤー自身に強くあれ、試練を乗り越えろと訴えてきます。

プレイの一挙一投足が「世界を救う為に必要なこと」という建付けなので、途中でダレたりボヤけることが一切ありませんでした。

また、ドラゴンエイジシリーズ全般に言えることですが、国や都市、歴史、種族や勢力、ただのごろつき集団にまで精細に設定がされており、その物量に圧倒されます。

「世界観が良く作られているゲーム」の筆頭と言えでしょう。

圧倒的に作り込まれた世界で、世界の脅威に立ち向かっていく様は、「英雄譚の追体験」と言っても過言ではありません。

総じてストーリーと世界観は圧倒的に良いと言わざるを得ません。

プレイヤー自身が英雄になれる感は強い。余すことなくセダス大陸を冒険できる
 
フォワード
選んだ選択によって結末が変わるマルチエンディングなので、リプレイ性も高いと思う

程よい戦闘。アクション難易度

「パリイ」や「致命の一撃」的な要素もあり、まぁまぁ楽しい

シリーズ従来とは違い、戦闘はアクションゲームになっていますが、クオリティは低くないです。

クオリティは高いです!と言いたいところではありますが、そこまでではないです。

3Dモデルを使ったアクションゲームは、シューター系を除けば日本産ゲームの独断場でしょう(多分)

ただ本作は良くやっている方だと思います。動きはややもっさりしていますが、回避やパリイ(ジャストガード)、ボタン長押しを織り交ぜたコンボなどは一定のカタルシスを得られます。

ドラゴンとのボス戦など手に汗握る瞬間もありますし、敵からスタンを取った後のフィニッシュ攻撃時のカメラワークなどは非常にかっこいいです。

戦闘難易度を細かく調整できるのも良い点だと思います。

ドラゴンとの戦闘など、「死にゲー」とまではいかないが緊張感の高い戦闘がある
 
フォワード
自分は戦士で剣盾スタイルのグレイ・ウォーデンコースでプレイしたけど、終始ストレスを感じることなく、戦闘は楽しめた

程よいキャラクタービルド

単純に「強くなる」以外の方向性はないスキルツリー。振り直しも容易なのが嬉しい。

装備とスキルツリーでビルドを構築できますが、そこまで頭を悩ませることはなく、いい塩梅のバランスでした。

装備品のほとんどは宝箱に入っていたりで勝手に集まりますし、なんなら装備品のアップグレードも宝箱に入っているので、フィールドの探索もやり応えがあります。

装備は特定のスキルを「+◯◯する」みたいな特殊効果が付くことはなく、せいぜいステータスアップ系の効果しかつきません。なので、適当に拾った装備はアップグレードして最後まで使い倒すことができます。

そして、もはやRPGではド定番のスキルツリーですが、レベルアップでポイントを獲得しツリーを徐々にアンロックしていくスタイルで分かりやすいです。シンプルに成長が感じられるようになっています。

スキルツリーはどの方面に進めても、強化は保証されており、尚且つ気に入らなければいつでも振り直し可能な親切設計でした。

悪く言えば、装備品とスキルツリーのシナジー効果が薄く、キャラクタービルドの楽しみに乏しいということになるのでしょうが、自分的にはこれくらい単純で明朗なシステムも良いなぁと感じた次第です。

装備は見た目とかで選んでしまってもかまわない。それぐらいの緩いビルド要素だが、それが逆に新鮮に感じた。
 
フォワード
スキルツリーの前で悩みまくれ!ってゲームも好きだけど、これぐらい手軽で優しい感じのも悪くないなって思った

微妙ポイント

突如割って入ってくるDEI

性自認の話が突如始まる

何の前触れもなく、仲間が自身の性自認について語りだすことがあります。

しょうもない会話はスキップすることができますが、選択肢が発生する会話イベントはスキップすることができません。

仲間の性自認に対しプレイヤーが間違った呼び方(代名詞)をすると、罰として腕立て伏せさせられるという有り様です。しかもコメディータッチで描かれるのではなく、ガチ目です。

正直、・・・うーん、困惑しました。

娯楽であるテレビゲームにおいて、トランスジェンダーへ配慮した選択肢を求められるのは思想が強すぎると言わざるを得ません。

 
フォワード
このゲームってさ、シングルプレイなんだけどオンラインに繋がっているのよ。
つまりプレイヤーの統計データ取っている可能性があるってことなんだよね
DEI要素は突き抜けて高いと感じる場面がある。苦手な人は注意

キャラクタークリエイトに不満

MAXでA以上B未満といったところか

選択肢が限られています。具体的にはお胸が大きくできない。

このゲームのキャラクタークリエイトは「性自認の代名詞を変更可能」とか、「性転換手術後を付けることができる」など、個性的すぎるキャラクリ要素があります。しかし、多数の人が試みるであろうことが実装されていません。

女性が女性らしく、男性が男性らしくあるキャラクリは推奨されていない印象です。

 
フォワード
開発者のエゴを感じてしまう・・・

ドラゴンエイジ:ヴェイルの守護者 まとめ

 
フォワード
ゲームの遊びの部分は間違いなくいい
 
Usagi
突如ぶっ込まれるDEIは思想強めって印象与えちゃうよね
評価:ゲームとしては良い。但し、押し付けられるDEI要素には疑問を覚える

ダークファンタジーをベースとした圧倒的な世界観、生まれ変わった戦闘アクション、シンプルなキャラクタービルドは間違いなく評価されるべきだと感じます。

しかし、DEI要素どうでしょうか。嬉しい人が居るだろうという点は見過ごすことはできませんが、うーん・・・といったところ。

特段気にしない方や、トランスジェンダーの方などにはおすすめできるゲームかと思います。

フォワード
アメリカの政権が変わって、色々とDEIを取り巻く情勢も変化が予想されます。
ゲーム業界的にはどのようになるのか?気になるところです。